人は過去の成功体験に捕われがち
「ハトの迷信行動」と言うものがあります。
空腹のハトをとある仕掛けがある箱に入れます。
その箱はハトの行動とは関係なく15秒に1回エサを出す仕掛けになっています。
するとハトは、自分の行動が原因でエサが出てくると思い、
エサが出ない15秒間、羽ばたいてみたり、歩いてみたり・・・何か行動をするようになります。
ハトは自分が何かアクションを起す事で、エサが出てくると勘違いをしてしまった訳です。
ちなみにこの行動は人間にも起こりうるそうです。
ジンクスなんかそうですね。
靴を右足から履いた日にたまたま試合で勝てた。
だからそれからずーっと右足から履くようにしている人はプロ野球選手では多いと聞きます。
上手くいったときにたまたまやっていた行動を成功要因に挙げる。
立派な迷信行動です。
例えばテレビ。
「テレビは叩いたら直る」っていって映りが悪くなったTVを叩いた経験のある人は多いのではないでしょうか?
昔々、真空管がテレビに使われていた時代は、接触が悪く
叩く事によってテレビの映りが良くなる事が多かったようです。
しかし現代のテレビではそんな事はありません。
「でもうちのテレビは叩いたら映りが良くなったぞ!」
って思っている人は、ハトと一緒です。
叩くタイミングと映りが良くなるタイミングが一致しただけです。
「叩くのにコツが要るんだ」
「叩く角度は60度」
こんな事を言っている人は過去の成功体験に強く捕われている人ですね。
たぶん株のチャート分析も迷信行動です。
仕事でも迷信行動はあります。
・俺はこうやって仕事をしてきた!
・今までこうやって上手くいったから、これからもこの方法でやる。
根拠が無い成功はただの迷信行動にすぎません。
なぜ上手くいったかを分析せずに、「上手くいったから」と言う理由で
その次も何も考えずに同じ行動をとる人は
テレビを叩いて直すのと同じです。ハトです。
でも人間って一回上手くいくと、その成功に捕われがちです。
注意しないと、自分自身も同じようなジレンマに陥るかもしれませんね。
過去の成功体験に捕われず、自分の頭でそのつどそのつど考えて行動する。
それが大切な事なんだと思います。
あ、これから過去の成功事例に捕われている人を「ハト」と呼ぶ事にします。
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